風船がゆっくりと上空に飛んでいくのを見た。
その事に僕が気づいたのは、声がしたからだ。
非常に大きな声。とても透き通っていた。しかし、どこか舐めてたアメをトイレに流してしまったような、哀しさも含まれていた。
遥か彼方に昇る風船。もう絶対届かない。
その時、僕の思い出がフラッシュバックされた。
権威に怯えていたあの頃に
親父はどんな時でも正しかった。
意見をすることは赦されず、ただ妄想をするだけだった。
いつか必ず‥
しかし、今は、いつか必ずなんて思っちゃいない。
なぜか
それは、権威に立ち向かうための基礎ができていると実感しているからだ。
どんな偉い人の声も疑うことができる。
ありがとう、暴君でいてくれて。権威を振りかざしてくれて。
あの時の心の選択は間違っては無かった。
そして今の反応の選択も間違ってはいないだろう。
ありがとう。
I appreciate your kindness.
May happiness come to you. Tomo.